永井誠一
オールジャパン100オーバークラブ会長/グルーパーボーイズ副会長/がまかつフィ―ルドテスター

ジギングという海のルアーフィッシングは広く一般のアングラーに受け入れられる様になったが、まだまだ日本国内での釣りのジャンルとしては歴史が浅い釣り方だと思う。
世間にこの釣りが広まりかけた頃、まだ海のルアーフィシングはキャスティング主体の釣り方がメインであったように記憶している。
当然、当時はナイロンラインが主役で、キャスティングで狙うシイラやカツオ等回遊性が強い魚達がメーンターゲットになっていた時代である。    
確か「ボートプラッキング」と呼ばれていた様にも記憶している。水面下の釣り方としては流木や流れ物の下に付いている魚をカウントダウンでジグを沈めてジャーク&ジャークで狙うのがセオリーで、せいぜい水深80メートル位まで。如何にしても、根に付いた青物を「狙って捕る!」と言う事は不可能に近かった。しかし相当言い尽くされた言葉ではあるが「PEラインの出現で、、、、、、、、、。」この釣りが飛躍的な進歩を遂げたのは紛れも無い事実である。その頃佐藤洋統氏と三重県長島沖の某島周りの水深20メートルラインでナイロンラインジギング(今思えば水深が浅く簡単にボトムが取れただけ)でブリやメジロをイグロークラ―96に何杯も釣った事は今も鮮明に記憶に残っている。しかし100%それらの魚達を狙い通り釣ったかと言えば答は「NO」だ。フォールの途中で引っ掛かっていたり、シャクッた時には既にヒットしていたり、、、、、、、。PEラインは「狙って捕る!」ことを可能にしたのだ。

それから月日は流れて現在のジギングシーンは完璧なまでにシステム開発が出来上がりつつある。
さて、今回のテーマだが正直なところ「ジギングの楽しさとは?」と問い掛けられると答に困ってしまう。「色々な魚が釣れて奥が深い」としか今の所適当な答は見つからない。マグロ、カジキ、カンパチ、ヒラマサ、ブリ、ヒラメ、鯛、サバ、アジ、スズキ、深海魚、フグ、イサキ、チビキ、グレ?、キス?、サザエ?、、、、、に至るまで、これらの魚達は殆んどジギングのターゲットである。
現在では1種類の魚に何通りものジギングの方法が開発されていて、それこそ全魚種合わせると人間の短い人生で全てを制覇する事は不可能。それほど奥が深い釣りだと最近思うようになった。
当時から釣行を共にしている仲間との交流もいまだ続いている。ここまでジギングの世界を引っ張ってきたJ.I.Gメンバー達の研究心には脱帽するばかりである。
それともう一つ大事な事。やはりジギングを通して素晴らしい仲間達との出逢いがもてた事だ。そして各地で信頼できる船長達と友達になれた事。今も日本国内のジギング手付かず海域や可能性のある場所を求めて日夜情報収集中の毎日だ。
こうした事も私のジギングの楽しみ方。ジギングで魚を釣るだけが目的ならここまで一生懸命になれなかったと思う。楽しい仲間と良い釣場環境が何時までも続いていく活動をJ.I.Gと今後も続けていきたい。